甲虫三昧

切り株 ・・・地味な虫いろいろ

遊歩道の脇に樹液が溢れた切り株がありました。量がハンパありません。切り倒されてからあまり時間が経っていない感じです。切り株からあふれ出た樹液は、幹を吊って流れ落ちています。すごい量です。ひたひたと溢れた樹液の表面は、地味な甲虫たちで賑わっています。それでは順番に見ていきましょうか。

まず目についたのがこのエンマムシ。正体はわかりません。

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2-DSC_0018wdn(Ku).jpgエンマムシの一種

その横に樹液に溺れたアカホソアリモドキのオス。一見溺死体ですが、ちゃんと生きています。すごい生命力、脱帽です。
3-DSC_0995wdn(Ku).jpgアカホソアリモドキ♂ 

この子は別の日の撮影。野菜くずやこんな環境で見かけるケシキスイです。春に出現する個体は全体に暗色で、上翅の後ろ半分に淡い丸い斑紋が現れます。保育社の甲虫図鑑では、春個体ではない標本写真が使われているようですが・・・。
4-DSC_0535wdn(Ku)-b.jpgホソキヒラタケシキスイ

一番多かったのがこのケシキスイ。単独、交尾個体、沢山いました。正体は多分ハコネヒラタケシキスイ。ハコネっていうところがなんか引っかかりますが、大きさ、色、形は一番近いような気がします。ということで?付きです。あしからず。
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6-DSC_1072wdn(Ku).jpgハコネヒラタケシキスイ? ’18.3月中旬~下旬 東京都町田市

これがその問題の切り株。先日訪れた時にはすでに樹液は枯渇し、半ば乾いた表面に小さなハネカクシが一匹いたきりでした。環境が変わると様相は一変します。って当たり前か・・・。
DSC_0847wkn(Ku).jpg樹液の切り株



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  1. 2018/04/13(金) 20:38:25|
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河川敷の朽ち木

河川敷にデンと腰を据えたよさ気な朽ち木。しかし先人が割った爪痕生々しく、こちらはまさに後塵を拝した形。それでもめげずにホジボジすると、結構虫は出て来ます。しかし出て来るのはお馴染みばかりで、おっ、と声の出る虫はほとんど出て来ません。
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というわけで、このページは一本の朽ち木から出て来た虫たちを、一括返済、じゃなくて、一括UPということでやっつけようと思います。

多かったのがこのマルガタゴミムシ。10月の洪水の影響でしょうか、石の下より安全な材を選ぶ個体が多かったということでしょうか。何となくそんな感じがする今年のマルガタゴミムシです。もちろん私見ですが・・・。

2-DSC_0371wdn.jpgマルガタゴミムシの一種

このゴミムシも、安全策をとって材へ潜り込んだのかもしれません。
3-DSC_0149wdn.jpgコガシラナガゴミムシ

スナゴミダマと言えば、石の下とか、砂利の中とか、そんなイメージがありますが、上記のゴミムシ同様大事をとって越冬先を材にしたのかもしれません。
4-DSC_0159wkn.jpgスナゴミムシダマシ

どんなにステキな虫が出て来るのかと思いきや、ヨツコブ系ゴミダマの♀でした。ちょっとガッカリしちゃったかもです。
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6-DSC_0247wdn.jpgヨツコブゴミムトダマシの一種♀

これはヨツコブゴミダマ系のオス。
7-DSC_0255wdn.jpgヨツコブゴミムトダマシの一種♂

生涯2度目となるホソケシマグソコガネ。この中では一番気になる虫です。シーズン中はイネの根際などで活動しているようですが、冬は石の下とか、この子のように朽ち木中とか、そんなところで冬を越すようです。河原の砂利を篩にかけると、見つかることがあるそうです。8-DSC_0294wdn.jpgホソケシマグソコガネ

最近出番の多いコホソナガゴミムシ。結構たくさんいます。
9-DSC_0363wdn.jpgコホソナガゴミムシ

近場で会える、所謂プテロを感じさせてくれる唯一のナガゴミムシ。たまにはニッコウオオズとか、見てみたいもんですなぁ。
10-DSC_0302wkn.jpgヨリトモナガゴミムシ

木くずだらけのヒメマイマイカブリ。状態のよい朽ち木がこの界隈では不足しているので、朽ち木好きのマイマイたちは、どこで冬を越しているのでしょうか。
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11-DSC_0370wkn.jpgヒメマイマイカブリ

本種の越冬場所って、例外なく朽ち木ですよね。それ以外の場所では見たことがありません。
12-DSC_0422wdn.jpgコガシラアオゴミムシ

何となくムナビロアオゴミっぽいアオゴミムシ。前胸の大きさと言うより、形で判断したので微妙です。上記のコガシラも、100%そうかと言われると、う~ん、と唸るしかありません。上と下、間違っていたら平にご容赦です。
13-DSC_0632wdn.jpgムナビロアオゴミムシ?

今季2頭目のアトワアオゴミムシ。しかも10年以上通い続けているこの河川敷ではお初となります。その内ネタがなくなったら、河川敷で撮影したゴミムシ一覧、なんてのをデッチ上げようかと思います。
14-DSC_0563wdn.jpgアトワアオゴミムシ

最後は小さなコクワのオスでオーラスです。メスじゃなくて、小さくてもオスってところで救われています。
DSC_0597wdn.jpgコクワガタ♂ ‘17.11月中旬 東京都狛江市



  1. 2017/12/25(月) 21:16:29|
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大雨の後遺症

10月下旬、大雨による避難準備情報が出された多摩川下流域。その多摩川を久しぶりに歩いた時の虫話です。ビックリしたのは、川面から一段上がった河川敷にまで水が溢れたらしいということ。避難準備情報が発令されたくらいですからそれも頷けますが、いつも歩く川沿いの遊歩道のあちらこちらに、上流からの漂着物が、絡み合い、折り重なっているのには驚きました。そしてそれが虫屋にとっては宝の山になるのですから皮肉な話です。ホントに興味深いのは出水直後と言われていますが、その時はそこまで頭が回らず、ほぼ2週間後の探索と相成った次第ですが、それでも様相の一変した河川敷に、唖然とする虫好きジジイなのでした。

川からあふれ出た水が遊歩道の土を洗い流し、下の石ころを露出させてしまいました。
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こんな光景が至るところに・・・。
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そんなこんなで、この日の探索を、上流からの漂着物に絞り、特に流木や角材などを中心に物色してみることにしました。

流れ着いた材の表面にいた小さなゾウムシ。キクイサビゾウムシでしょうか。この界隈では初見なので、上流から流されて来た可能性大です。
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2-DSC_0858wdn(I).jpgキクイサビゾウムシ

斑紋が剥げ落ち、真っ黒同然となったハスジカツオゾウムシ。一瞬、上流域に生息する珍なるソウムシを期待しましたが、どう見ても丸裸となったハスジカツオゾウムシにしか見えません。残念ながら当たりのようです。
3-DSC_0156wdn(I).jpgハスジカツオゾウムシ

角材の裏側に目一杯張りついていたキイロテントウゴミムシダマシ。小集団は時々見ますが、これほどの集団は久しぶりです。これこそ本種の真骨頂といったところでしょうか。沢山いたので沢山UPします。
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6-DSC_0126wdn(I).jpgキイロテントウゴミムシダマシ

ここでは初見のヒラタヒサゴコメツキ。この子も上流からの漂着組かもしれません。苦手なコメツキの中では好きなスタイルと言えるかもです。
8-DSC_0291wdn(I).jpgヒラタヒサゴコメツキ

こっちは苦手なクシコメツキの仲間。旧個体か新成虫か、この写真ではわかりません。
9-DSC_0354wkn(I).jpgクシコメツキの一種

体長3mmほどのメチャ小さなコメツキ。見つけてしまった以上、なんらかの手を打たない訳にはいかない「甲虫三昧」。取りあえずシャッターは切りましたが、撮り手に積極性がないので、ほとんどモノになっていません。ちょっと残念だったかもの微小コメツキです。

調べてみると、このコメツキよりさらに小さなコメツキもいるんですね。展足とかどうするんでしょ。拡大鏡がなければなんともならんでしょうね。

10-DSC_0496wdn(I).jpgシラケチビミズギワコメツキ

沢山いますがなにしろ小さいので、我が愛機ではこれが限界でしょう。しかも光沢があるのでピン合わせは非常にタイトです。この子は多分地元産。
11-DSC_0480wdn(I).jpgウスオビコミズギワゴミムシ

ひっくり返した板切れに貼りついていたマルキバネサルハムシ。クズをホストとするハムシも、冬はこんなところで越冬するんですね。ハムシの多くは成虫越冬しますが、それを見ることは案外少なく、本種の越冬態も初めて見ました。
12-DSC_0550wdn(I).jpgマルキバネサルハムシ♂

先日UPのハネカクシと同じ個体。漂着組かもしれないという理由で、再登場させました。カットは違いますけどね。
13-DSC_0686wdn(I).jpgネアカマルクビハネカクシ?

最後はオマケ。材色ばかりなので、最後は葉上のヨモギハムシで〆てみました。冬とは言え、潤い色も必要でしょうから・・・。
DSC_0146wdn(I).jpgヨモギハムシ ’17.11月上旬 東京都狛江市(すべて)



  1. 2017/12/20(水) 19:50:14|
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青息吐息の大菩薩だぜい!の巻 その3

側道のススキに乗っかっていたホソアナアキゾウムシ。鳥のフンに擬態していると言われるだけあって、いかにも鳥のフンっぽいですが、虫好きの目にはまったく通用しません。尤も捕って食おうなどとは間違っても思いませんが・・・。このゾウムシも平地にいます。だから山梨でなくてもという気持ちはありますが、いたものは撮るというスタンスなのでちゃんと撮ります。
19-DSC_0089wdn(D).jpgホソアナアキゾウムシ

ダケカンバに沢山いたビロウドアシナガオトシブミ。旬はとうに過ぎたものと思っていたので、ちょっと意外でした。発生は春、なので9月の個体はやはり末期ということになりますか。何となくくすんだ感じがするのはそのせいでしょうか。

と書いたところで手が止まりました。オトシブミHBによれば、活動期間は短いとあります。そのオトシブミが何故9月のフィールドにいるのでしょう。考えられるのは秋に羽化して、そのまま越冬に入るという推測です。この推測が当たっていれば、このオトシブミの旬は秋ということになります。しかも羽化直後の新鮮個体とすれば、くすんでいるという私の初見は間違っているということになりまさぁねぇ。先入観で物事を判断してはいけないという虫神様の啓示でしょうか。このオトシブミのホントの生態はどうなのよ、と知りたいことがまたまた増えてしまいました。

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21-DSC_1001wdn(D).jpgビロウドアシナガオトシブミ 

ビロウドアシナガ同様この時期のオトシブミには面喰います。何故かヨモギの葉上を、あっちゃこっちゃ歩き回っていました。はみ出した後翅は格納されず、しまい方も忘れる程老成してまったのでしょうか。そうであっても不思議はないかもですね。

このコメントも、同属のビロウドアシナガのことを考えると的外れかもしれません。見方次第で捉え方も変わって来ます。あ~、やれやれ。

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24-DSC_0149wdn(D).jpgオトシブミ♂

撮影した時の状況はよく覚えていませんが、かなり標高を下げたところで撮ったような記憶があります。体長は6mmくらい、小さなハネカクシです。にしてもピンが甘い!
25-DSC_0222wdn(D).jpgサキアカバナガハネカクシ

この界隈でしか見たことがないので、基本山地性かなと思うチャイロサルハムシ。しかしホストがハンノキなので、平地にいてもおかしくありませんが、今のところ見たことがないのはどうしてなのでしょう。別名をハンノキサルハムシと言います。
26-DSC_0287wdn(D).jpgチャイロサルハムシ(ハンノキサルハムシ)

〆に登場するはこれまたオオヨツアナアトキリゴミムシ。ホントに沢山います。ちょっとヤラセっぽいですが、オマエさんらしくていいんじゃない、なんて声も聞こえてきそうなので、これで〆ることにしました。
DSC_0397wkn(D).jpgオオヨツアナアトキリゴミムシ ‘17.9月中旬 山梨県甲州市

という訳で、目玉甲虫不在のまま、今季の大菩薩詣ではこれにて終了です。来季は初夏くらいから歩いてみたいな、と思う虫好きジジイです。



  1. 2017/10/25(水) 18:53:15|
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青息吐息の大菩薩だぜい!の巻 その2

とにかく沢山いるオオヨツアナアトキリゴミムシ。平地では見たことがないので、私的には山地性ということになっていますが、他のサイトを見ると平地にもふつうにいるみたいです。なんか不思議・・・。走り回るゴミムシが多い中、こやつは首を少し持ち上げ、そっくり返ったままじっとしていることが多いヘンテコなゴミムシです。撮影は楽ですが、どう撮っても同じポーズにしかならないのは困ったちゃんです。
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12-DSC_0627wdn(D).jpgオオヨツアナアトキリゴミムシ

この子も平地では見たことがないホソヒラタゴミムシ。オオヨツアナ同様樹上性のゴミムシで、ビーティングでよく落ちます。
13-DSC_0686wkn(D).jpgホソヒラタゴミムシ

どう見てもヒメケブカチョッキリですよねぇ、この虫。ここは標高1500mの峠です。標高差に関係なく、いるところにはいるということらしいです。
15-DSC_0656wdn(D).jpgヒメケブカチョッキリ

九州では、冬季の樹皮めくりでいくらでも出て来る馴染みの虫。しかし関東ではほとんど見たことがなく、幻のゴミダマとなっています。ということで有難く撮らせていただきました。
16-DSC_0670wkn(D).jpg

17-DSC_0735wdn(D).jpgコマルムネゴミムシダマシ

この子はビーティングで落ちた個体をそれらしく撮ったヤラセでおます。体長は4mmほど。触角の形状からゴミダマかなと思いましたが、はたとある虫のことを思い出しました。キノコムシダマシです。という訳で、件のページを広げるといました、クロコキノコムシダマシ。既撮影の印が点いているので、以前どこかで遭遇していたんですね。だから何となく既視感があったんですよ。ナハハハ。
18-DSC_0870wdn.jpg

19-DSC_1734wdn(D).jpgクロコキノコムシダマシ ’17.9月中旬 山梨県甲州市

この続きはまた明日。



  1. 2017/10/24(火) 18:14:58|
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